仮想通貨の確定申告がラクに?TKCとクリプトリンク連携、何が自動になるのか
仮想通貨の確定申告がラクに?TKCとクリプトリンク連携、何が自動になるのか

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※本記事は、2026年9月11日時点で確認できたTKC、クリプトリンク、国税庁、Coincheck、SBI VCトレードなどの公開情報をもとに作成しています。

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仮想通貨の損益を計算した後、会計ソフトへ仕訳を移す作業が一部自動化されます。

TKCは9月9日、暗号資産の収支計算サービス「クリプトリンク」と財務会計システム「FXクラウドシリーズ」のAPI連携を開始しました。

 

これにより、クリプトリンクで作成した暗号資産取引の仕訳データを、TKCの会計システムへ直接送れるようになります。

ファイルの出力や取り込みなどの作業を減らし、暗号資産を扱う法人や個人事業主などの経理負担を軽減する狙いです。

 

ただし、「仮想通貨の確定申告が最初から最後まで自動になる」というサービスではありません。

今回何が自動になり、どんな人にメリットがあるのかを整理します。

 

なお、暗号資産は1BTCなど1枚単位で購入する必要はありません。

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何が自動になる?仕訳データを会計ソフトへ直接連携

クリプトリンクは、暗号資産の取引データを取り込み、損益計算や会計処理に必要な情報整理を支援するサービスです。

国内外の取引所に加え、ウォレットやDeFiなどの取引にも対応しています。

 

これまでもクリプトリンクでは、暗号資産取引の損益計算や仕訳データの作成が可能でした。

一方、作成した仕訳を別の会計ソフトで使う場合、ファイルを書き出して取り込むなどの作業が必要になるケースがありました。

 

今回の連携で変わるのは、この「クリプトリンクからTKCの会計ソフトへ仕訳を移す部分」です。

APIを使い、クリプトリンクで作成した暗号資産取引の仕訳データをFXクラウドシリーズへ直接連携できます。

 

TKCは、仕訳入力に伴う転記作業を減らし、入力ミスの防止を支援できると説明しています。

たとえば複数の取引所を利用している事業者なら、クリプトリンクで取引を整理・計算した後、その仕訳をTKC側へつなげられます。

 

つまり、損益計算そのものを新たに自動化する機能というより、「損益計算したデータを会計帳簿へ反映するまでの手作業」を減らす仕組みと考えると分かりやすいでしょう。

法人だけではない、「個人用」のTKCシステムも対象

今回クリプトリンクと連携できるFXクラウドシリーズは4製品です。

TKCは次のシステムを対象として公表しています。

 

  • FX2クラウド
  • FX2クラウド(個人用)
  • FXまいスタークラウド
  • FXまいスタークラウド(個人用)

 

法人向けだけでなく、「個人用」の会計システムも連携対象に含まれています。

クリプトリンクは今回の連携により、暗号資産を保有・取引する法人や個人事業主、その会計業務を支援する会計事務所の経理・決算・申告業務を効率化すると説明しています。

 

ただし、「個人用」が対象だからといって、仮想通貨を持つすべての個人が今回の機能をすぐ利用できるわけではありません。

対象となるTKCシステムの利用状況や契約内容、運用方法などによって連携可否は異なります。

 

TKCも、関与先企業のカスタマイズ状況や契約内容などによっては連携できない場合があると案内しています。

実際に利用する場合は、利用中のシステムや契約内容を確認する必要があります。

 

なお、クリプトリンクは今回のAPI連携を「国内初」と発表しています。

ただし、これは「暗号資産・仮想通貨の損益計算サービスとTKCのFX2クラウドとのAPI連携」として、2026年9月8日時点で同社が調査した結果です。

 

「日本で初めて仮想通貨の確定申告を自動化した」という意味ではありません。

確定申告まで「全自動」になるわけではない

今回自動化されるのは、暗号資産取引の仕訳データを会計システムへ連携する部分です。

税務上の判断や申告内容の確認まで、すべて自動で行われるわけではありません。

 

国税庁によると、暗号資産を売却・使用して生じた利益は、事業所得などに該当する場合を除き、原則として雑所得に区分されます。

取引内容や所得の状況によっては、確定申告が必要になります。

 

さらに、ウォレットやDeFiを利用している場合は取引内容の確認も重要です。

クリプトリンクも、ウォレット・DeFi取引で自動判定された取引種別が、実際の取引内容と異なる場合があると案内しています。

 

たとえば、自分が管理する別のウォレットへ暗号資産を移動しただけなのか、売却や他者への送付だったのかでは意味が異なります。

実際、クリプトリンクでは登録していないアドレスへの移動が「売却」などと自動判定されるケースもあるため、必要に応じた修正が必要です。

 

「データを自動で取り込めた=確定申告の内容まで自動的に正しくなる」わけではありません。

最終的な取引内容や税務上の扱いを確認する作業は残ります。

 

取引するサービスが増えるほど、年末や確定申告前に確認する取引履歴も増えていきます。

そのため、新しく口座を利用する場合も、取引履歴や年間の損益を後から確認することを意識しておくことが大切です。

 

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取引が多い法人や個人事業主ほどメリットも大きい

暗号資産の会計処理で負担になりやすいのは、利益を計算する作業だけではありません。

複数の取引所やウォレットに散らばった履歴を集め、損益を計算し、仕訳を作成して会計ソフトへ反映する必要があります。

 

クリプトリンクによると、複数取引所やウォレットの利用に加え、DeFiやNFTなどによって取引内容が複雑になり、月次決算や期末評価、税務申告に向けたデータ整理が負担になるケースがあります。

今回のAPI連携は、こうした作業のうち会計システムへ仕訳を移す工程を効率化します。

 

特に法人や個人事業主の場合、年に一度の確定申告だけでなく、日々の経理や決算に向けた仕訳が必要になる場合があります。

取引件数や利用サービスが多いほど、ファイルの出力や取り込み、転記を減らせるメリットも大きくなりそうです。

 

一方、国内取引所だけを利用し、取引回数も少ない個人であれば、自分で所得を計算する方法もあります。

国税庁は暗号資産の所得計算用として「総平均法用」と「移動平均法用」の計算書を公開しています。

 

暗号資産交換業者から年間取引報告書を受け取り、総平均法で計算する場合は、国税庁の「総平均法用」の計算書を利用できます。

今回のTKCとクリプトリンクの連携は、税金のルールを簡単にするものではなく、暗号資産の損益計算から会計処理へつなぐ作業を効率化するものです。

 

これから暗号資産を取引する場合も、購入価格だけではなく、後から取引履歴を確認して損益を整理する必要があることは覚えておきたいところです。

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TKCとクリプトリンクのAPI連携は、2026年9月9日に始まりました。

企業による暗号資産保有や、ウォレット・DeFiなどを利用した取引が広がれば、損益計算と会計システムを直接つなぐ仕組みの需要も高まる可能性があります。

 

今回ラクになるのは「確定申告全部」ではなく、「計算した暗号資産の仕訳を会計ソフトへ移す作業」です。

利用する場合も、最終的な取引内容や税務上の扱いについては確認する必要があります。

 

※本記事は税務上の助言を目的としたものではありません。

※暗号資産の所得区分や確定申告の必要性は、取引内容や利用者の状況によって異なる場合があります。

 

※「国内初」は、暗号資産・仮想通貨の損益計算サービスと株式会社TKCの「FX2クラウド」とのAPI連携として、クリプトリンク株式会社が2026年9月8日時点で調査した結果です。

※利用できる機能、対応する取引所・ウォレット、料金、TKCシステムとの連携可否などは契約内容やプラン、利用環境によって異なります。

 

最新情報は各サービスおよび国税庁の公式サイトで確認してください。

出典・参考

  • TKC「TKCの財務会計ソフト『FXクラウドシリーズ』が暗号資産の収支計算サービス『クリプトリンク』とのAPI連携を開始しました」(2026年9月9日)
  • クリプトリンク「【国内初】暗号資産・仮想通貨の損益計算サービス『クリプトリンク』、株式会社TKCの『FX2クラウド』とのAPI連携を開始」(2026年9月9日)
  • クリプトリンク「ウォレット/DeFi取引の使い方ガイド」
  • クリプトリンク「ウォレットアドレスの登録・修正・削除方法」
  • 国税庁「暗号資産等に関する税務上の取扱い及び計算書について」
  • 国税庁「暗号資産の取引に係る収入がある場合」
  • Coincheck「ビットコインはいくらから買える?」
  • SBI VCトレード「取扱暗号資産」
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