エピックゲームズ(Epic Games)が公式ストアで新作NFTゲームをリリース

アメリカのゲーム開発企業であるエピックゲームズ(Epic Games)社は、9月15日にNFTゲーム「ブランコス・ブロック・パーティー(Blankos Block Party)」を自社の公式ストアでリリースすることを発表しました。同社のプラットフォームにNFTゲームが登場するのは初めてのことです。Blankos Block Partyのベータ版は、2020年にミシカルゲームズ(Mythical Games)がローンチしており、100万人以上のプレイヤーに支持されているそうです。このゲームの最も魅力的な点は、ゲーム内のストアで取引できるNFTキャラクターとアクセサリーにあります。

EOSIOブロックチェーン上で展開される新ゲーム

Blankos Block Partyにはすでにアーリーアクセス版があり、新しいビジュアルとナビゲーション・システムを備えた、ファーストシーズンの完全版がリリースされる9月28日までは無料でダウンロードできます。このゲームは他のNFTゲームとは異なり、プレイしたりNFTを売買したりするために、外部ウォレットに接続する必要がありません。オンラインウォレットのアップホールド(Uphold)をサポートしてはいますが、すべての取引はゲーム内で完結します。

エピックゲームズによると、現在は分岐してアンテロープ(Antelope)という名前になったイオスアイオー(EOSIO)をベースにしたプライベートチェーン上でBlankos Block Partyは稼働するため、マーケットプレイスでNFTを生成したり統合したりする場合にマイニングを必要としない設計となっているとのことです。

強力なバックアップを得たメタバースとNFTゲーム

エピックゲームズは業界では珍しく、一貫してメタバースとNFTゲームに楽観的なスタンスをとり続けてきました。また2022年4月には、メタバース構築のために20億ドル(約2,860億円)の資金調達に成功したとも発表しています。当時エピックゲームズは、ゲームタイトルの「フォートナイト(Fortnite)」と開発エンジンの「アンリアル・エンジン4(Unreal Engine 4)」で有名な企業となっていましたが、そこからソニー(Sony)やカークビ(KIRKBI)からの出資などによって事業をさらに拡大し、ディセントラランド(Decentraland)やサンドボックス(Sandbox)に比肩するブロックチェーン企業になったといえるでしょう。

エピックゲームズ社の共同創業者でCEOでもあるティム・スウィーニー(Tim Sweeney)氏は、自身のTwitterアカウントにおいて「規則とレギュレーションを遵守し、適切なグループによる開発が行われているものであれば、ブロックチェーンを使ったすべてのゲームを歓迎する」と述べています。

また同社はゲーム内で暗号資産(仮想通貨)を使用してはいませんが、テクノロジーと金融部門における革新性については歓迎する意向を示しています。過去にマインクラフト(Minecraft)がNFTを許可しないと表明したことに対して、一部のユーザーはエピックゲームズにもストアからNFTゲームを削除するように求めたことがありました。

このユーザーからの意見に対してスウィーニー氏は「開発企業は自由な発想でゲームを構築すべきであり、プレイヤーにも自由にゲームを選ぶ権利がある。ストアとオペレーティングシステムのメーカーは、他者の意思決定に干渉するべきではない。我々は絶対にNFTゲームの禁止を行わない」と強い調子で述べています。

現在、エピックゲームズはWeb3ゲーム開発企業のガラ・ゲームズ(Gala Games)と提携しており、NFTのシューティングゲームをリリースするために急ピッチで開発を進めている模様です。

参考
Epic Games Store Releases Its First NFT Game: Blankos Block Party

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