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※本記事は、2026年10月7日時点でマイナウォレット、JPYCなどが公表している情報をもとに作成しています。
日本円ステーブルコイン「JPYC」の発行や、日本円へ戻す「償還」の操作がより簡単になりました。
マイナウォレットは2026年10月6日、JPYCの発行・償還サービス「JPYC EX」と連携する新機能の提供を開始しました。
これまでJPYC EXとウォレットを行き来していた発行・償還の操作を、マイナウォレットを起点にアプリを離れず進められるようになります。
マイナウォレットは、マイナンバーカードの公的個人認証(JPKI)を活用した自己管理型(ノンカストディアル)のウォレットです。
ただし、「マイナンバーカードをかざせば、その場ですぐJPYCを日本円へ換えられる」という仕組みではありません。
何が便利になったのか、利用時の注意点とあわせて見ていきましょう。
なお、JPYCは日本円に連動するステーブルコインで、ビットコインなど価格が変動する暗号資産とは仕組みや利用目的が異なります。
「ビットコインそのものを買ってみたい」という場合は、国内の暗号資産取引所を利用する方法があります。
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JPYCの発行・償還の操作が簡単に
JPYCは、日本円と1:1で価値が連動するよう設計された日本円ステーブルコインです。
JPYC EXでは、日本円と引き換えにJPYCを受け取る「発行」と、保有しているJPYCを日本円へ戻す「償還」ができます。
これまでも発行・償還は可能でしたが、マイナウォレットから利用する場合、JPYC EXへ別途ログインして予約を行い、その後ウォレットへ戻って受取確認や償還するJPYCの送付を行う必要がありました。
今回、マイナウォレットが「JPYC EX連携API」に対応したことで、この操作が簡略化されました。
発行では予約からJPYCの受け取りまで、償還では予約からJPYCの送付までを、マイナウォレットのアプリ内で進められます。
発行のたびにJPYC EXへログインしたり、ウォレットアドレスを手入力したりする必要もありません。
償還時には予約した金額が送金画面へ自動的に反映されるため、金額の入力ミスを防ぎやすくなっています。
暗号資産やステーブルコインに慣れていない人にとって、サービス間を何度も移動したり、長いウォレットアドレスを入力したりする手間が減るのは大きな変化といえそうです。
マイナカードだけですぐ円に戻せるわけではない
今回の新機能で注意したいのが、マイナンバーカードさえあればJPYCをその場ですぐ日本円へ換えられるわけではないことです。
利用するには、事前にJPYC EXで『アカウント登録』『本人確認』『出金先となる銀行口座の登録』を済ませておく必要があります。
また、マイナウォレットアプリを最新版の「v1.2.2以上」へアップデートする必要があります。
発行・償還の審査や追加認証、申込みの受付・確定についても、従来どおりJPYC株式会社が行います。
マイナウォレットはJPYC EXに代わるサービスではなく、JPYC EXとウォレット間の操作をつないで使いやすくする役割と考えると分かりやすいでしょう。
一方、マイナウォレット自体はマイナンバーカードの公的個人認証(JPKI)を活用しています。
また、マイナウォレットによると、パスキー認証を採用しているため、一般的な自己管理型ウォレットで利用されるシードフレーズの控えや秘密鍵を、利用者自身で保管する必要はありません。
JPYCを償還する際の送付に必要なガス代についても、マイナウォレット側が負担します。
今回の発表ではEthereumが対象として示されており、送信回数などの条件によっては手数料が発生する場合があります。
JPYCは「仮想通貨を売って円に戻す」のとは違う
JPYCについてもう一つ押さえておきたいのが、ビットコインやイーサリアムなどの暗号資産とは法律上の位置付けが異なることです。
現在のJPYCは、資金決済法上の「電子決済手段」に該当する日本円ステーブルコインです。
ビットコインなどの場合は、『日本円』⇒『BTCなどを購入』⇒『市場で価格が変動』⇒『売却して日本円へ戻す』という流れになります。
一方、JPYC EXでは、JPYCを1JPYC=1円で発行・償還できます。
そのため、BTCのような値上がり益を主な目的とするものではなく、日本円に連動した価値をブロックチェーン上で送金や決済などに利用するための仕組みです。
ただし、JPYC EX以外の市場で取引される場合には、需給などによって取引価格が1円からずれる可能性があります。
JPYC EXの仕組みや発行・償還方法については、以下の記事で詳しく解説しています。
一方、BTCやETHなど価格が変動する暗号資産を購入する場合は、暗号資産取引所を利用します。
JPYCとは目的や値動きが異なるため、自分が「送金・決済に使いたいのか」「暗号資産へ投資したいのか」を分けて考えることが大切です。
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JPYCは累計発行100億円、次は「使いやすさ」も重要に
JPYCは2026年9月18日時点で、JPYC EXを通じた累計発行額が100億円を突破しています。
個人だけでなく国内事業者や海外プロジェクトにも利用が広がっており、送金や決済、Web3サービスなどでの活用が進められています。
今回のマイナウォレット連携で重要なのは、新しいステーブルコインが登場したことではありません。
すでに存在するJPYCについて、「発行する」「自分のウォレットで保有する」「日本円へ戻す」という一連の操作が簡単になったことがポイントです。
マイナウォレットはこれまでにも、決済事業者や自治体との実証を通じて、JPYCを使った店舗決済やトークン配布などを検証してきました。
今後は、マイナウォレットで発行したJPYCを店舗決済や自治体・地域サービスなどでも利用できるよう、連携先を拡大する方針です。
ステーブルコインが一般利用者へ広がるためには、ブロックチェーンの性能だけでなく、「初めて使う人でも迷わず操作できるか」も重要になります。
今回の連携は、JPYCの発行・保有・償還までのハードルを下げ、より身近なデジタル決済・送金手段へ近づける取り組みの一つとして注目されそうです。
ビットコインやイーサリアムなど、価格が変動する暗号資産を購入する場合は、国内取引所によって取扱銘柄やサービス内容が異なります。
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※JPYCは資金決済法上の電子決済手段であり、ビットコインなどの暗号資産とは異なります。本記事は特定のサービスや金融商品の利用・購入を推奨するものではありません。
