デジタル・トレーディングカードのエコシステムを構築しているズープ(Zoop)は10月27日、1,500万ドル(約22億円)の資金調達に成功したことを発表した。さらに、アバター作成プラットフォームとしても知られるレディ・プレイヤー・ミー(Ready Player Me)と提携したことも明らかにしている。
著名人の公式ライセンスを受けた限定版のデジタルカードを販売
ズープでは、著名人の公式ライセンスを受けた限定版のデジタルカードを販売している。そのため、ファンはズープで入手したデジタルカードを二次市場で売ることや交換することが可能だ。今年5月3には、ポリゴン(Polygon)を活用したデジタル収集品トレーディング・プラットフォームを開始すると発表していた。
ズープを利用するメリットは、ユーザーと著名人の双方に設定されている。ユーザー側のメリットは、ズープのエコシステムに参加し、プラットフォーム内のゲームをプレイすることで、コンテンツやコミュニティへの限定アクセスを解除することができる。一方で有名人側のメリットは、ファンとのシームレスで直接的なつながりを確立することができ、ズープを通じて発生した売上から70%の収益を受け取ることができる。
また今回のレディ・プレイヤー・ミーとの提携により、ズープのプラットフォームに相互運用機能を導入するという。これにより、ファンは複数のメタバースやそれ以降の4K+対応アプリやゲームで、有名人のアバターを使用することができる。ゲーム開発者は、ユーザーがゲームに費やした時間に応じて報酬を得られるようになった。
最も熱心で活発なコミュニティはオンラインで形成されている
ズープのRJ・フィリップス(RJ Phillips)共同CEOは、「10年以上にわたるコミュニティ形成の経験から、今日の最も熱心で活発なコミュニティはオンラインで形成されていることは常に明らかだ」と述べている。「Web3の登場は、このようなつながりをさらに強化し、デジタルの世界をつなぎリアルな体験を作り出すことができるようになった。HBAR財団とレディ・プレイヤー・ミーのパートナーの支援により、ファンと有名人とのつながりを育み、没入型体験を作り出すという最終目標を実現できることに感謝している」とコメントしている。
ズープのティム・ストークリー(Tim Stokely)共同CEOは、「ブロックチェーンゲーミフィケーション市場は、消費者の没入型ゲーミフィケーション体験への明確な欲求ニーズを反映して、急速に成長し続けている」と話している。また同氏は、「これはズープにとって、世界中のセレブとファンとの繋がり方や過去の一方的なソーシャルメディアのエンゲージメントを超えていく方法を考え直す重要な機会となる。」と語っている。
参考
・Zoop Secures $15M+ in Backing and Formalizes Partnership with Ready Player Me Ahead of Global Platform Launch on Hedera
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