日立が暗号資産AMLサービスを10月開始予定。銀行・取引所の不正対策は変わる?
日立が暗号資産AMLサービスを10月開始予定。銀行・取引所の不正対策は変わる?

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日立製作所が、暗号資産や電子決済手段を対象としたアンチ・マネー・ローンダリング(AML)支援サービスを、2026年10月から提供する計画です。

金融庁は2026年7月24日、日立を申込者として実施された「FinTech実証実験ハブ」第13号案件の実験結果を公表しました。

 

実証実験では、暗号資産交換業者などが把握した疑わしいウォレットアドレスや取引情報を共有し、リスト照合と機械学習を組み合わせて、不正の兆候を業界横断で検知できるか検証しています。

金融庁は、情報共有と3種類のモニタリング機能について、一定の実務的な運用可能性が確認されたとしています。

 

一方、2026年10月のサービス開始と、調査1件ごとの従量課金については、日立の正式なサービス開始リリースで発表されたものではありません。

Ambitions Webが2026年7月15日に掲載した、日立担当者による新規事業ピッチの内容として示された計画です。

 

そのため、2026年7月30日時点では、正式な提供開始日、サービス名称、利用料金、導入事業者などが確定したとはいえません。

今後、日立から正式な発表が行われるか確認する必要があります。

 

今回のニュースで注目したいのは、日立が一般利用者向けの暗号資産取引所を始めることではありません。

これまで各社が個別に行ってきたAML業務の一部を、複数の事業者で共同利用する「防犯インフラ」へ変えようとしている点です。

 

暗号資産の取引履歴はブロックチェーン上で確認できますが、ウォレットアドレスだけで利用者を直ちに特定できるわけではありません。

複数の取引所やウォレットをまたいで資金が移動すると、一社だけでは不審な取引の全体像を把握しにくいという課題があります。

 

各社が把握した疑わしいアドレスや取引情報を共有できれば、一社では見つけにくかった犯罪の兆候を、業界全体で捉えやすくなる可能性があります。

日立が目指すのは、事業者同士が防犯情報を共有する「共同防衛網」ともいえる仕組みです。

 

ただし、AIやモニタリングシステムが不正の可能性を示しても、それだけで利用者の取引を停止したり、疑わしい取引として届け出たりできるわけではありません。

最終判断は各事業者が行い、誤検知を防ぐデータ管理や、情報の訂正・削除、苦情・異議申立てに対応できる体制も必要です。

 

参加事業者が増えるほど不正情報を集めやすくなる一方、誤った情報が複数社へ共有された場合の影響も大きくなります。

AML業務を効率化するだけでなく、利用者の権利をどのように守るかも、実用化に向けた重要な課題です。

 

今回のサービスは事業者向けですが、暗号資産を利用する一般ユーザーにとっても、取引所の安全管理や送付時の審査に関わるテーマです。

暗号資産を始める場合は、第三者から指定されたサービスへすぐに登録するのではなく、金融庁・財務局へ登録された国内暗号資産交換業者か確認しましょう。

 

国内取引所によって、手数料、取扱銘柄、売買方法、暗号資産の送付条件、アプリの操作性などが異なります。

価格変動や送付リスクを理解したうえで利用する場合は、複数社を比較して自分の目的に合う取引所を選ぶことが大切です。

 

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この記事では、日立が進める暗号資産AML共同化の仕組み、実証実験で確認された内容、暗号資産交換業者や一般利用者への影響を解説します。

 

日立の暗号資産AMLサービスに関するポイント

  • 暗号資産交換業者などが疑わしいアドレスや取引情報を共有する
  • リスト照合と機械学習を組み合わせてリスクを分析する
  • 事後監視、送付前の即時評価、電子決済手段の監視を検証した
  • 2026年10月からのサービス開始が計画されている
  • 取引制限や届出などの最終判断は各事業者が行う

 

金融庁が正式に公表したのは、実証実験の内容と結果、法的論点です。

2026年10月のサービス開始時期、正式名称、料金、導入企業などは、今後変更される可能性があります。

金融庁が公表した実証実験とは

金融庁は2026年2月27日、「FinTech実証実験ハブ」の13件目の支援案件として、日立が申し込んだ実証実験への支援を決定しました。

実験は2026年3月から5月まで行われ、7月24日に結果が公表されています。

 

日立以外の参加金融機関等として、次の企業・団体が公表されました。

 

  • あおぞら銀行
  • JPYC
  • GMOコイン
  • Chainalysis Japan
  • DCP
  • Digital Platformer
  • 日本電気
  • 日本ブロックチェーン基盤
  • finoject
  • ビットバンク
  • 楽天ウォレット
  • Laser Digital Japan
  • 有限責任あずさ監査法人
  • デジタルアセットマーケッツ
  • 企業名非公表3社

 

銀行、暗号資産交換業者、電子決済手段の関連事業者、ブロックチェーン分析企業、監査法人など、異なる立場の事業者が参加しました。

 

日立は2025年2月から4月にも、デジタルアセット取引関連事業者など12社と、AML業務の共同化に関する実証実験を行っています。

2026年の実験では、金融庁の支援のもと、情報共有やモニタリングの実務可能性に加え、個人情報保護を含む法的論点まで整理しました。

なぜ暗号資産ではAMLの共同化が必要なのか

AMLとは、犯罪などで得た資金の出どころを分からなくするマネー・ローンダリングを防ぐための対策です。

暗号資産交換業者などには、本人確認、取引の監視、疑わしい取引の調査・届出といった対応が求められます。

 

ビットコインなどの取引履歴は、ブロックチェーン上で確認できます。

しかし、ウォレットアドレスだけを見ても、そのアドレスを実際に誰が利用しているのかを直ちに特定できるわけではありません。

 

さらに、犯罪者が複数のウォレットや取引所、海外サービスを経由して資金を動かす一方、事業者側が持つ情報は各社に分かれています。

一社では問題を把握できない取引でも、複数社の情報をつなげることで、不審な資金移動が見えてくる場合があります。

 

今回の構想では、各社が把握した不正の兆候を共有し、モニタリングシステムと「AML共同センター」を通じて分析します。

金融庁は、このような事業者間の連携を「共助」によるAML対策と表現しています。

どのような情報を共有するのか

実証実験では、暗号資産交換業者などが把握した次のような情報を共有・分析しました。

 

情報 内容
疑わしいアドレス 詐欺などとの関係が疑われるウォレットアドレス
トランザクション情報 取引ハッシュ、チェーン、トークン、日時、送付・着金の方向など
リスクカテゴリ 制裁・犯罪関連、詐欺関連、取引行動の類似性など
リスクスコア 緊急、高、中、低など、不正の疑いの程度
検知理由 既知アドレスとの一致、詐欺関連スコア、取引パターンなど
情報源・確認日時 情報を提供した事業者やサービス、確認した日時

 

単に「危険なアドレス一覧」を共有するだけではありません。

どの情報を根拠に、いつ、どの程度のリスクがあると判断したのかも、分析に利用することが想定されています。

リスト照合と機械学習を組み合わせて検知

実証実験では、次のような分析方法を組み合わせました。

 

  • 事業者が把握した疑わしいアドレスとの照合
  • 制裁対象者や犯罪関連アドレスとの関係確認
  • ダークネットやミキシングサービスとの関係確認
  • 詐欺への利用や被害が疑われるアドレスの分析
  • 過去の不正取引と似た取引行動の分析
  • 短期間だけ使われる使い捨てアドレスの確認

 

既知の犯罪関連アドレスを照合する方法だけでは、新しく作られた詐欺用アドレスや、まだリストに登録されていない手口を見逃す可能性があります。

そこで、過去の不正取引と似た資金移動を機械学習で探し、リスト照合を補完します。

 

金融庁は、既知の制裁・犯罪関連主体だけでなく、既知リストに載っていないリスク兆候も補完的に把握できる可能性が確認されたとしています。

ただし、AIが犯罪や不正を確定するのではなく、追加調査が必要な取引を見つける役割です。

検証された3つのモニタリング機能

事後モニタリング

事後モニタリングは、過去に取引したウォレットアドレスについて、その後も継続的にリスクを確認する機能です。

取引時には問題が確認されなかったアドレスが、後になって詐欺や犯罪に関係するアドレスだと判明する場合があります。

 

継続的な顧客管理や、過去の取引の再調査に活用することが想定されています。

オンライン即時評価

オンライン即時評価は、暗号資産を外部へ送る前に、移転先のウォレットアドレスを確認する機能です。

送付先に高いリスクがあると評価された場合、事業者が取引前に追加調査を行うための材料になります。

 

利用者にとっては、外部ウォレットへの送付時に追加確認が行われたり、反映まで時間がかかったりする可能性があります。

一方、詐欺などに利用された疑いのあるウォレットへの送付を、実行前に把握できる可能性もあります。

トークンモニタリング

トークンモニタリングは、電子決済手段の発行者が、自ら発行した電子決済手段の保有・移転状況を確認する機能です。

犯罪利用が疑われる場合、発行者が凍結や消却を判断するための情報として利用されます。

 

すべての暗号資産を事業者が自由に凍結できるという意味ではありません。

金融庁が例示しているのは、電子決済手段を発行する資金移動業者が、自ら発行した電子決済手段へ対応するケースです。

実証実験で確認された4つの結果

金融庁が公表した主な結果は次のとおりです。

 

  1. 疑わしいアドレスなどを共有することで、一社では把握しにくいリスクを業界横断で活用できる可能性が確認された
  2. リスト照合と機械学習を組み合わせ、既知リストにない兆候も補完的に把握できた
  3. 事後モニタリング、オンライン即時評価、トークンモニタリングに一定の運用可能性が確認された
  4. システムのアラートだけでは判断材料として不十分な場合があり、追加調査が必要だと確認された

 

「実用性が確認された」といっても、AIが自動的に犯罪者を特定し、口座や取引を止められる段階になったという意味ではありません。

情報共有やモニタリングを、実際のAML業務の一部として利用できる可能性が確認されたという位置づけです。

日立が作ろうとしているのは「共同防衛網」

今回の取り組みの本質は、一つの高性能なAIを導入することではありません。

一社が把握した犯罪の兆候を、ほかの事業者も防犯へ活用できるネットワークを作ることです。

 

犯罪者は、一つの取引所やウォレットだけを使って資金を移動するとは限りません。

複数の事業者をまたいで資金を移す犯罪者に対し、守る側が一社ずつ分断されたままでは、全体像を把握しにくくなります。

 

一方、事業者間で共有する情報が増えるほど、誤った情報が広がった場合の影響も大きくなります。

不正と誤認されたアドレスが複数社で共有されれば、正常な取引まで高リスクと判定される可能性があるためです。

 

つまり、参加事業者が増えるほど不正情報が集まりやすくなる一方、データの間違いも複数社へ波及しやすくなります。

検知件数だけでなく、情報の正確性、訂正・削除、異議申立てへの対応が、サービスの信頼性を左右します。

AMLの共同化で事業者の負担は下がる?

暗号資産や電子決済手段を取り扱うためには、取引システムだけでなく、AMLの専門人材やモニタリング体制も必要です。

各社が同じ種類のシステムや調査人材を個別に維持すれば、コストや人材確保の負担が大きくなります。

 

AML共同センターでは、モニタリングシステムが高リスクと評価した取引について、事業者から委託を受けて追加調査し、結果を事業者へ報告することが想定されています。

従量課金型のサービスが実現すれば、調査件数に応じて利用できるため、固定的なシステム・人材コストの一部を抑えられる可能性があります。

 

ただし、AML業務の一部を委託しても、疑わしい取引の届出や取引制限を判断する責任まで日立や共同センターへ移せるわけではありません。

金融庁は、各事業者が自らの責任で判断し、システムのアラートだけに依存しないことを求めています。

誤検知と個人情報の取扱いが課題

機械学習を使えば、過去の不正取引と似た資金移動を効率的に見つけられます。

一方、正常な取引を不正と判断する誤検知を完全になくすことはできません。

 

金融庁は、アラートの根拠を確認できるようにすることに加え、共有データの関連性、正確性、最新性を確保する必要があるとしています。

訂正、更新、削除、権利行使などに対応する手続きも検討するよう求めました。

 

共有するウォレットアドレスなどが個人データに該当する場合は、個人情報保護法上の第三者提供についても検討が必要です。

本人の同意や財産保護を目的とした例外を利用できるかは、提供する情報、必要性、本人への不利益などを踏まえ、個別に判断する必要があります。

 

共有情報の範囲、保存期間、管理責任者、アクセス権限、監査記録、苦情・異議申立てへの対応まで、運用ルールを整備することが必要です。

一般利用者にはどのような影響がある?

日立が計画するAMLサービスは事業者向けであり、一般利用者が直接契約するサービスではありません。

サービスを導入した暗号資産交換業者などの運用を通じて、間接的な影響が出る可能性があります。

 

考えられる変化は次のとおりです。

 

  • 外部ウォレットへの送付前に追加審査が行われる
  • 送付先や送付目的について確認を求められる
  • 高リスクと評価された取引の処理に時間がかかる
  • 過去の取引について追加確認が行われる
  • 詐欺との関係が疑われるアドレスへの送付を事前に確認できる

 

これらは、実際にサービスを導入する事業者の運用によって異なります。

今回の実証実験だけで、国内取引所の送付手続きが一律に変更されると決まったわけではありません。

 

利用者保護の面では、誤検知が起きた際に情報を訂正・削除できる仕組みや、苦情・異議申立てへ対応する手続きが用意されているかが重要です。

AMLサービスが始まっても詐欺を完全には防げない

モニタリングシステムが高リスクのウォレットを検知しても、すべての投資詐欺や誤送付を防げるわけではありません。

新しく作られたウォレットや、まだ被害報告がない送付先は、判断に使える情報が十分に蓄積されていない可能性があります。

 

利用者本人が正規の認証を行い、自分の意思で外部ウォレットへ送付した場合、取引所側からは通常の送付に見えることもあります。

SNSで知り合った相手や、運用会社を名乗る相手から指定されたアドレスへ、確認せず暗号資産を送らないことが重要です。

 

AIやブロックチェーン分析を使った詐欺検知については、関連記事でも解説しています。

 

AIが仮想通貨詐欺の防波堤に?一般ユーザーが知るべき対策を解説

暗号資産を始める場合は国内登録業者を比較

ビットコインなどを購入する場合は、金融庁・財務局へ登録された国内暗号資産交換業者か確認しましょう。

国内取引所を利用するだけで投資詐欺や誤送付を完全に防げるわけではありませんが、登録状況、手数料、取扱銘柄、売買方法などを比較することが大切です。

 

詐欺対策のためだけに、暗号資産取引所の口座を開設する必要はありません。

以下は、価格変動や送付リスクを理解したうえで、自分の意思で暗号資産を購入したい人向けの比較候補です。

 

SBI VCトレード

取引コストや積立機能を比較したい人向け

SBI VCトレードは、現物取引、積立、暗号資産の入出庫などを提供している国内暗号資産取引所です。

利用するサービス、対応銘柄、手数料、入出庫条件を公式サイトで確認しましょう。

 

SBI VCトレード

 

SBI VCトレード公式サイトで詳細を見る

Coincheck(コインチェック)

スマートフォンを中心に暗号資産を管理したい人向け

Coincheckは、公式アプリで暗号資産の価格確認、購入、資産管理などを行える国内取引所です。

販売所と取引所の違いや、売買時に発生するコストを確認したうえで利用しましょう。

 

Coincheck

 

Coincheck公式サイトで詳細を見る

 

bitbank(ビットバンク)

取引所形式で複数銘柄を売買したい人向け

bitbankは、ビットコインを含む複数の暗号資産について、板を使った現物取引を提供しています。

対応銘柄、注文方法、流動性、各種手数料を比較しましょう。

 

bitbank

 

bitbank公式サイトで詳細を見る

 

OKJ

取扱銘柄や暗号資産の入出庫条件を比較したい人向け

OKJは、ビットコインをはじめ複数の暗号資産を取り扱う国内取引所です。

銘柄数だけでなく、売買方法、流動性、手数料、入出庫に対応するネットワークも確認しましょう。

 

OKJ

 

OKJ公式サイトで詳細を見る

bitFlyer(ビットフライヤー)

少額からビットコインを試したい人向け

bitFlyerでは、対象となる暗号資産を1円から売買できます。

現物取引、積立、取扱銘柄、売買方法、各種手数料を確認したうえで利用を判断しましょう。

 

bitFlyer

 

bitFlyerの口座開設方法と特徴を確認する

あなたに合った取引所を確認

取扱銘柄や手数料だけで決められない場合は、5つの質問から利用目的に合う取引所を確認できます。

 

暗号資産取引所診断

 

 

日立のAMLサービスで今後確認したいこと

2026年10月にサービスが予定どおり始まる場合、次の点が重要になります。

 

  • 正式な提供開始日とサービス名称
  • サービスを導入する金融機関や暗号資産交換業者
  • 利用料金や調査1件当たりの費用
  • 共有する情報の具体的な範囲
  • 誤検知が発生した場合の訂正・削除方法
  • 利用者からの苦情や異議申立てへの対応
  • AML業務のコストや調査時間をどの程度削減できるか

 

参加事業者が増えれば、不正に関する情報が集まり、リスクの兆候を把握しやすくなる可能性があります。

一方、情報を集約するシステム自体のセキュリティや、参加企業ごとの管理体制も重要です。

よくある質問

日立が暗号資産取引所を始めるのですか?

日立が一般利用者向けの暗号資産取引所を始めるという発表ではありません。

暗号資産交換業者や電子決済手段を発行する資金移動業者などが行うAML業務を支援する、事業者向けサービスの計画です。

サービスは本当に2026年10月に始まりますか?

Ambitions Webに掲載された日立担当者の新規事業ピッチでは、2026年10月のサービス開始予定が示されています。

ただし、2026年7月30日時点では、正式な提供日や料金などを示した日立のサービス開始リリースは確認できていません。

AIが自動的に口座を停止するのですか?

システムは、不正の可能性を示すアラートや分析結果を事業者へ提供します。

取引制限、疑わしい取引の届出、電子決済手段の凍結・消却などの最終判断は、各事業者が自らの責任で行います。

正常な取引が止められる可能性はありますか?

誤検知によって、正常な取引が高リスクと評価される可能性を完全には否定できません。

金融庁は、判定根拠を確認できる仕組みや、データの訂正・削除、苦情・異議申立てなどの手続きを整える必要があるとしています。

一般利用者にも関係がありますか?

一般利用者がサービスを直接契約するわけではありません。

導入した事業者の運用によっては、暗号資産の送付時に追加確認が行われるなど、取引所を通じて間接的な影響が出る可能性があります。

まとめ:AMLの共同化には検知精度と利用者保護の両立が必要

 

金融庁は2026年7月24日、日立を申込者として行われた、暗号資産などのAML共同化に関する実証実験の結果を公表しました。

疑わしいウォレットアドレスや取引情報の共有、リスト照合と機械学習の組み合わせ、3種類のモニタリング機能について、一定の実務的な運用可能性が確認されています。

 

Ambitions Webに掲載された日立担当者の新規事業ピッチでは、2026年10月からのサービス開始と、調査1件ごとの従量課金が計画されています。

実現すれば、各社が個別に行ってきたAML業務の一部を共同化し、調査システムや専門人材にかかる負担を減らせる可能性があります。

 

一方、システムが出したアラートだけで、取引制限や疑わしい取引の届出を判断することはできません。

データの正確性・最新性、判定根拠の確認、情報の訂正・削除、苦情・異議申立てへの対応が必要です。

 

今回の日立の取り組みは、単なるAIによる不正検知サービスではありません。

犯罪の兆候を業界で共有する「共同防衛網」を作りながら、誤検知や個人情報の取扱いにどう対応するかを問う取り組みといえます。

 

金融庁登録の国内仮想通貨取引所を比較する

 

出典・参考

 

 

 

※本記事は、2026年7月30日時点で確認できた金融庁、日立製作所、Ambitions Webなどの公開情報をもとに作成しています。2026年10月のサービス開始、料金体系、導入事業者などは計画段階の情報を含み、今後変更される可能性があります。本記事は暗号資産や特定サービスの利用を推奨するものではありません。暗号資産は価格が大きく変動し、送付後の取引を取り消せない場合があります。利用する際は、各事業者の最新情報やリスク説明をご確認ください。

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