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※本記事は、2026年9月18日時点で確認できたJPYC株式会社、Upbit、聯合ニュース、金融庁、SBI VCトレードなどの公開情報をもとに作成しています。
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1JPYC=1円で発行・償還できる日本円ステーブルコイン「JPYC」が、韓国大手暗号資産取引所Upbit(アップビット)に上場しました。
9月17日から韓国ウォン(KRW)、ビットコイン(BTC)、テザー(USDT)の3市場で取引が始まり、韓国ウォンとJPYCを直接売買できる市場も誕生しています。
注目されたのが、上場直後の異例の値動きです。
JPYCは17日、一時37.60ウォンまで上昇しました。
一方、9月18日午後にUpbitデータラボを確認した時点では9.21ウォン前後まで低下し、前日の最高値から約75.5%下落しています。
1JPYC=1円で発行・償還できるステーブルコインが、なぜ取引所では一時3倍を超える価格まで上昇したのでしょうか。
今回の値動きからは、「発行・償還するときの価格」と「取引所で付く市場価格」は必ずしも一致しないことが分かります。
日本国内でも、JPYCとは仕組みの異なる日本円建てステーブルコインを利用できるサービスが登場しています。
「円建てステーブルコインはどこで利用できるのか」「JPYCとは何が違うのか」が気になる場合は、国内サービスの取扱内容もあわせて確認しておきましょう。
⇒ SBI VCトレードの取扱銘柄・手数料・口座開設方法を確認する
JPYCが韓国Upbitに上場、ウォンで直接売買可能に
韓国大手暗号資産取引所Upbitは9月17日、日本円建てステーブルコイン「JPYC」の取引を開始しました。
対応市場はKRW、BTC、USDTの3つです。
韓国ウォンと日本円連動型のJPYCを、取引所内で直接売買できる市場が設けられたことになります。
JPYCは、JPYC株式会社が発行する日本円建てステーブルコインです。
同社は2025年10月27日から、資金移動業型JPYCの正式な発行・償還を開始しました。
公式プラットフォーム「JPYC EX」では、1JPYC=1円で発行・償還できます。
裏付け資産についても、日本円の預貯金や国債によって発行残高の100%以上を保全するとしています。
日本の法律上、JPYCはビットコインなどの「暗号資産」ではなく、資金決済法上の「電子決済手段」にあたります。
BTCのような価格変動を前提とする資産とは異なり、日本円との価値連動を目指し、送金や決済などに利用する仕組みです。
上場直後は197.5%上昇、翌日は9ウォン台へ
Upbitで取引が始まった17日には、ステーブルコインとしては異例の値動きが起きました。
聯合ニュースによると、17日18時42分時点でJPYCは35.7ウォンとなり、Upbitでの取引開始価格から197.5%上昇していました。
同じ時間帯にCoinMarketCapで示されていたJPYCの換算価格は9.65ウォンで、Upbitではその3倍を超える価格が付いていたことになります。
しかし、その後は価格が急速に低下しました。
Upbitデータラボでは、17日の最高値37.60ウォンに対し、18日午後時点の価格は9.21ウォン前後となっています。
上場直後に発生した大きな価格乖離が、翌日には大幅に縮小した形です。
なぜこのようなことが起きるのでしょうか。
「1JPYC=1円」は、「すべての取引所で常に1円相当の価格が付く」という意味ではありません。
JPYC EXでは、1JPYC=1円で発行・償還できます。
一方、Upbitのような取引所では、利用者の買い注文と売り注文によって市場価格が決まります。
新規上場直後に買い注文が集中する一方、売り注文が少なければ、発行・償還価格から一時的に大きく離れる場合があります。
整理すると…
JPYC EXでは1JPYC=1円で発行・償還
↓
取引所では需要と供給によって市場価格が決まる
↓
上場直後などは価格が大きく乖離する場合がある
という違いです。
聯合ニュースも、今回の急激な価格変動について、新規上場したステーブルコインへ取引が集中した影響とみています。
上場直後の値上がりを「JPYCそのものの価値が3倍になった」と捉えるのは適切ではありません。
ステーブルコインでも、二次流通市場では需給や流動性によって一時的に大きく価格が動く場合があります。
海外上場で「デジタルな日本円」は広がる?
今回のニュースで重要なのは、上場直後の価格急騰だけではありません。
日本円建てステーブルコインが、海外の大手取引所で現地通貨との取引市場を持った点です。
UpbitのJPYC/KRW市場では、韓国ウォンとJPYCを直接売買できます。
円建てステーブルコインを売買できる海外市場が増えれば、日本円に連動する価値をブロックチェーン上で扱える場面が広がる可能性があります。
JPYC公式では、ブロックチェーン上での送付・受領などを特徴として掲げています。
JPYC EXでは、本人確認を行った利用者が日本円を入金し、登録済みウォレットへJPYCの発行を受けることができます。
反対に、指定されたアドレスへJPYCを送付し、日本円として銀行口座へ払い戻しを受けることも可能です。
今後、決済や企業間の資金移動、越境取引などで活用される場面が増える可能性はあります。
ただし、実際に利用できるサービスや規制は国や事業者によって異なります。
今回のUpbit上場によって、銀行の外国為替と同じ条件でウォンと日本円を自由に交換できるようになったわけでもありません。
取引所でJPYCを売買する場合は、「1円連動」という言葉だけではなく、市場価格や流動性、手数料などを確認する必要があります。
日本国内には「1円固定」で売買できるJPYSCも
日本円建てステーブルコインは、JPYCだけではありません。
SBI VCトレードでは、日本円建ての信託型ステーブルコイン「JPYSC」を取り扱っています。
JPYSCはJPYCとは別の商品で、SBI新生信託銀行が発行者です。
SBI VCトレードの販売所では、JPYSCを1JPYSC=1円の固定価格で売買できます。
販売所でのスプレッドもありません。
そのため、Upbit上のJPYCのように、SBI VCトレード内のJPYSC価格が市場の需給によって大きく動く仕組みではありません。
ただし、2026年9月18日時点では、SBI VCトレードからJPYSCを外部へ入出庫することはできません。
現在はSBI VCトレード口座内での取引が中心となります。
同じ日本円建てステーブルコインでも、「どこで価格が決まるのか」「外部ウォレットへ送れるのか」といった使い方には違いがあります。
JPYCとの違いも含め、ステーブルコインを利用する場合はサービスの条件を確認しておきましょう。
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JPYCのUpbit上場では、初日にグローバルな参考価格から大きく乖離する異例の値動きが起きました。
しかし、翌18日には9ウォン台まで価格が低下し、上場直後の大きな価格差は急速に縮小しています。
今回のポイントは「JPYCが3倍になった」ことではなく、ステーブルコインでも市場の需給や流動性によって、発行・償還価格から一時的に大きく離れる場合があるという点です。
今後は短期的な価格変動だけでなく、JPYCが円との連動を安定して維持できるか、海外で売買・送金・決済などに利用される場面がどこまで増えるかが注目されます。
JPYCやJPYSCなど、日本円建てステーブルコインの選択肢が増えるなか、それぞれの仕組みや利用条件の違いも確認しておきたいところです。
国内取引所では、取扱銘柄やステーブルコインへの対応、手数料、提供サービスなどが異なります。
円建てステーブルコインだけでなく、BTCやその他の暗号資産も含めて利用する取引所を選ぶ場合は、複数サービスを比較しておきましょう。
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※本記事は、特定の暗号資産、電子決済手段、株式、その他の金融商品の購入や売却を推奨するものではありません。
※ステーブルコインは法定通貨との価値連動を目指して設計されていますが、取引市場では需給や流動性などにより、発行・償還価格や参考価格から乖離する場合があります。
※価格は変動します。本記事中のUpbit価格は2026年9月18日午後に確認した時点の情報です。
各サービスの最新情報や利用条件を確認し、自身の判断で利用してください。
出典・参考
- JPYC株式会社「【国内初】日本円ステーブルコイン『JPYC』および発行・償還プラットフォーム『JPYC EX』を正式リリース」
- Upbit「JPYC データラボ」
- Upbit「JPYC取引サポート開始案内」
- 聯合ニュース「Upbitでステーブルコイン上場直後に190%台の異例の急騰」(2026年9月17日)
- 金融庁「暗号資産・電子決済手段関係」
- SBI VCトレード「JPYSC|日本円建て信託型ステーブルコイン」
- SBI VCトレード「JPYSC積立の追加に伴う『電子決済手段取引説明書』改定のお知らせ」(2026年9月16日)
