【墨汁速報】破綻したFTXの仮想通貨取引所「FTX.com」サービス再開か?新CEOが可能性を検討

破綻した仮想通貨最大手FTXグループの新CEO、ジョン・J・レイⅢ氏は同グループのインターナショナル仮想通貨取引所である「FTX.com」のサービス再開を検討していると述べた。このFTX.com再開報道からFTT(FTXトークン)は35%の高騰となり、一時2.45ドルを記録した。

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FTX.comの再開を検討

バハマで逮捕され米司法省米国証券取引委員会(SEC)などから起訴されている前CEO、サム・バンクマン・フリード(Sam Bankman-Fried)氏の後任となるジョン・J・レイⅢ氏は再建型の破産申請となるチャプターイレブン(米連邦破産法11条)における債権者への弁済の観点から同グループのインターナショナル仮想通貨取引所であるFTX.comの再開の可能性を模索していると述べた。

FTXグループは破産裁判所により子会社でビットコイン先物などのデリバティブ取引を提供するレジャーX(Ledger X)、日本法人でコイン(Quoine)を買収したFTXジャパンなどの支払い不能に陥っていない事業の売却を許可されている。一方でレイⅢ氏は「これらの事業を売却したり資産を清算するよりもFTX.comのサービスを再開したほうが債権者により多くの弁済ができる」と考えており、特別委員会を設置して可能性を模索しているという。

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FTXグループは破産財産として50億ドルの資産を確保

FTX.comのサービス再開とは別にFTXの破産弁護士は50億ドル(約6400億円)の現金や流動性のある仮想通貨、投資証券を確保したと今月11日に発表。バハマ当局が主張する35億ドルを保管しているという資産は含まれておらず、当初想定していた破産財産より多くの資産を回復できているという。

またサム・バンクマン・フリード氏は自身のブログを複数回更新し、同グループの米国ユーザー向け仮想通貨取引所であるFTX USは銀行残高があり、支払い不能ではないと主張している。

この発表によりFTT価格は一時2.8ドルまで回復し、2022年11月11日の破産時の価格を超えた。その後2ドルを切る下落となっていたが、今日のFTX.comの再開報道により一時2.5ドルを回復している。

FTXは再建が可能か?

当初、前CEOのアフロことサム・バンクマン・フリード氏がFTXグループで同氏のヘッジファンドであるアラメダ・リサーチ(Alameda Research)がFTXから顧客資産を使い込みしていたことで再建は絶望的であると見られていた。

破産整理が進むにつれサム・バンクマン・フリード氏から受けた政治献金が返却されるなど資産把握が進んでおり、破産財産に属する仮想通貨はビットコインやイーサリアムなどであると考えられることから、負債と仮想通貨相場次第では再建が可能な可能性も浮上してきている。

だが現時点でFTXの資産と負債がまだ公開されておらず、債権者はどれほどの弁済が受けられるかは把握できていない状態だ。サム・バンクマン・フリード氏は同様に顧客資産使い込みで起訴されたアラメダ・リサーチCEO、キャロライン・エリソン(Caroline Ellison)氏が罪を認めているのに対し無罪を主張しており、資金調達でFTXは債権者へと弁済できると考えているという。もしFTXが再建できるとするならば、仮想通貨市場にも大きな影響を与えることになるだろう。

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