暗号資産収益は38%減、予測市場収益は10倍超。Robinhood決算から投資家の変化を読み解く
暗号資産収益は38%減、予測市場収益は10倍超。Robinhood決算から投資家の変化を読み解く

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米国の投資アプリRobinhoodで、予測市場に関連する収益が暗号資産取引の収益を上回りました。

 

Robinhoodが2026年7月29日に発表した2026年第2四半期決算によると、イベントコントラクト収益は1億5,600万ドルでした。

一方、暗号資産取引収益は前年同期比38%減の1億ドルで、イベントコントラクト収益が5,600万ドル上回っています。

 

さらに、イベントコントラクトの売買数量は前年同期の10倍を超える136億契約へ増加しました。

Robinhoodアプリ内の暗号資産取引高が前年同期比35%減となるなか、予測市場が新しい収益源へ成長したことが分かります。

 

ただし、商品ごとに収益の計算方法が異なり、利用者が暗号資産を売却して予測市場へ資金を移したことまで確認されたわけではありません。

 

今回の決算は「仮想通貨から予測市場への資金移動」ではなく、Robinhood内の取引対象が株式、オプション、暗号資産、予測市場などへ広がっている状況を示しています。

 

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目次

Robinhoodの予測市場収益が暗号資産を上回る

Robinhoodの2026年第2四半期の純収益は、前年同期比32%増の13億800万ドルとなり、四半期として過去最高を更新しました。

取引関連収益も前年同期比44%増の7億7,600万ドルへ伸びています。

 

収益項目 2026年第2四半期 前年同期比
イベントコントラクト 1億5,600万ドル 10倍超
暗号資産取引 1億ドル 38%減
株式取引 1億2,900万ドル 95%増
オプション取引 3億4,200万ドル 29%増

 

暗号資産取引が減収となる一方、イベントコントラクト、株式、オプションが成長しました。

暗号資産取引収益が1億ドルまで減少しても、純収益全体が伸びたのは、Robinhoodの収益源が複数の商品へ分散しているためです。

 

なお、イベントコントラクト収益1億5,600万ドルには、RobinhoodとSusquehanna International Group(SIG)の合弁事業であるRotheraの収益1,700万ドルが含まれています。

 

暗号資産取引とイベントコントラクトでは、取引単位や手数料体系、収益の計算方法が異なります。

そのため、収益額の差を、そのまま投資家が動かした資金量の差として比較することはできません。

予測市場とイベントコントラクトとは?

予測市場とは、将来の出来事が起きるかどうかについて、参加者が契約を売買する市場です。

Robinhoodでは「イベントコントラクト」と呼ばれる金融派生商品を通じて、特定の結果に対する「Yes」または「No」を選択します。

 

対象となる分野は、スポーツ、政治、天候、商品市況、エンターテインメントなどです。

例えば「ある候補者が選挙で勝つか」「特定の経済指標が一定水準を超えるか」といった出来事が取引対象になります。

 

コントラクトの価格は0.01ドルから0.99ドルで、市場参加者が考える発生確率を反映します。

Yesが0.65ドルで取引されている場合、市場ではその出来事が起きる確率をおおむね65%と見ていることになります。

 

予想した結果が実現すれば原則として1契約当たり1ドル、外れれば0ドルで決済されます。

満期を待たず、市場価格で反対売買してポジションを閉じることも可能です。

 

ただし、市場価格は客観的な発生確率を保証するものではありません。

参加者の偏り、直前のニュース、取引量、手数料などによっても価格は変動します。

また、引き分けや中止などの扱いは、各コントラクトの判定条件によって異なります。

イベントコントラクトは136億契約へ増加

2026年第2四半期にRobinhoodのPrediction Markets Hubを通じて売買されたイベントコントラクトは、前年同期の10倍を超える136億契約でした。

2025年第2四半期は10億契約、2026年第1四半期は88億契約だったため、1年間で急速に拡大しています。

 

期間 イベントコントラクトの売買数量
2025年第2四半期 10億契約
2025年第3四半期 23億契約
2025年第4四半期 85億契約
2026年第1四半期 88億契約
2026年第2四半期 136億契約

 

ここでいう136億契約は、取引金額や利用者数ではなく、一定期間に売買されたコントラクトの数量です。

1契約の価格は0.01ドルから0.99ドルまで異なるため、136億ドルの取引高を意味するものではありません。

Robinhoodは予測市場の取引インフラにも進出

RobinhoodはSIGとの合弁事業としてRotheraを設立し、2026年1月20日にMIAX Derivatives Exchange(MIAXdx)の発行済み株式90%を取得しました。

取得後、MIAXdxはRothera Exchange and Clearingへ名称を変更しています。

 

RotheraはCFTCの指定を受けた取引所・清算機関で、2026年6月にRotheraとして本格始動しました。

Robinhoodの決算発表時点までに、Rothera上では35億契約を超えるイベントコントラクトが取引されています。

 

2026年第2四半期にRotheraで取引されたイベントコントラクトは21億契約でした。ただし、この数字にはRobinhoodの利用者だけでなく、Rotheraに参加するほかの事業者による取引も含まれます。

 

Robinhoodの136億契約はPrediction Markets Hubを通じた売買数量、Rotheraの21億契約はRothera上の成立取引を示す別の指標です。集計対象と定義が異なるため、「136億契約のうち21億契約がRothera」と単純に内訳として扱うことはできません。

 

Robinhoodは予測市場の商品を提供するだけでなく、取引所や清算機能を担うインフラにも関与し始めています。

Rotheraの収益がイベントコントラクト収益へ含まれている点も、予測市場が同社の事業として広がっていることを示しています。

予測市場が急成長した背景

Yes・Noで取引内容を理解しやすい

株式や暗号資産では、企業業績、金融政策、需給、チャートなど複数の材料を分析します。一方、イベントコントラクトは「ある出来事が起きるか」というYes・No形式が中心で、何を予想する商品なのかが分かりやすい設計です。

 

ただし、仕組みが単純であることと、利益を得やすいことは同じではありません。結果を外せば、購入代金を全額失う場合があります。

ニュースやスポーツが取引対象になる

予測市場では、選挙、経済指標、金融政策、天候、スポーツ、エンターテインメントなど、日常的に目にするニュースが取引対象になります。株価や暗号資産価格を予想するのではなく、特定の出来事へ直接ポジションを取れる点が特徴です。

短期間で結果が決まる商品が多い

スポーツの試合や経済指標の発表など、数時間から数日で結果が決まるコントラクトもあります。短期間で取引を完結させたい利用者と相性がよく、売買回数の増加につながりやすい商品です。

1ドル未満から参加できる

イベントコントラクトは、1契約当たり0.01ドルから0.99ドルで購入できます。少額から参加できる一方、手軽さによって短期売買を繰り返しやすい点には注意が必要です。

仮想通貨から予測市場へ資金が移った?

Robinhoodの決算だけでは、仮想通貨から予測市場への直接的な資金移動は確認できません。

Robinhoodが開示しているのは、商品ごとの収益や取引量です。暗号資産を売却した利用者が、その資金でイベントコントラクトを購入したかまでは公表されていません。

 

一方、Robinhoodアプリの暗号資産取引高は前年同期比35%減の約183億ドルとなりました。イベントコントラクトが136億契約へ増加したのとは対照的です。

 

ただし、暗号資産取引高はドル建ての売買金額、イベントコントラクトは売買された契約数であり、単位が異なります。この2つの数字を直接比較して、資金の移動量を計算することはできません。

 

少なくともRobinhood内では、アクティブな利用者の取引対象が仮想通貨だけでなく、株式、オプション、予測市場などへ広がっていると考えるのが自然です。

仮想通貨の人気が終わったわけではない

予測市場収益が暗号資産取引収益を上回ったからといって、Robinhoodが暗号資産事業を縮小しているわけではありません。

Robinhoodは2025年6月2日に暗号資産取引所Bitstampの買収を完了しました。2026年第2四半期の暗号資産取引高は、Robinhoodアプリの約183億ドルとBitstampの約221億ドルを合わせて約404億ドルです。

 

同社はRobinhood Chainの公開メインネット、分散型レンディングサービスのRobinhood Earn、欧州向け無期限先物など、暗号資産関連サービスの拡大も進めています。英国で暗号資産サービスを開始する計画も示しました。

 

予測市場を暗号資産の代わりにするのではなく、株式、オプション、暗号資産、予測市場、銀行、クレジットカードなどを1つのサービスへ集約する戦略といえます。

 

日本居住者が暗号資産を取引する場合は、金融庁・財務局へ登録された国内取引所を利用できます。取扱銘柄、板取引の有無、手数料、入出庫条件は取引所ごとに異なります。

 

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Robinhoodは総合金融プラットフォームへ

Robinhoodは、年間換算収益が1億ドル以上に達した事業が13分野になったと発表しています。株式や暗号資産の取引だけでなく、オプション、予測市場、金利収益、サブスクリプション、クレジットカード、銀行、投資助言などへ収益源を広げています。

 

2026年第2四半期は、暗号資産取引収益が前年同期比38%減少したにもかかわらず、純収益全体が32%増えました。予測市場、株式、オプションの成長が、暗号資産取引の減収を補ったためです。

 

予測市場の成長は、Robinhoodが暗号資産市況だけに左右されにくい総合金融プラットフォームへ変わっていることを示しています。

金融商品として規制される一方、州との対立も続く

Robinhoodのイベントコントラクトは、CFTCに登録されたRobinhood Derivativesを通じ、CFTCの規制下にある取引所で提供されています。

米国の連邦制度では、イベントコントラクトは商品デリバティブとして扱われています。

 

一方、スポーツなどを対象とする予測市場について、一部の州は州法上の賭博規制が適用されると主張しています。

CFTCは2026年2月、予測市場をめぐるネバダ州の訴訟で連邦の専属管轄を主張する意見書を提出しました。

 

同年4月には、Kalshi、Polymarket、Crypto.com、Robinhood、Coinbaseを州法違反として提訴したウィスコンシン州に対し、CFTCが連邦裁判所へ訴訟を起こしています。

 

連邦レベルでは金融派生商品として規制されているものの、州の賭博規制との境界は決着していません。

訴訟や法改正の結果によって、取扱商品や提供地域が変わるリスクがあります。

 

予測市場で注意したいリスク

  • 予想が外れると購入代金を全額失う場合がある
  • 市場価格は客観的な発生確率を保証しない
  • 取引参加者が少ない商品では希望価格で売れないことがある
  • 結果の判定条件を誤解すると想定外の決済になる場合がある
  • 直前のニュースで価格が大きく変動する
  • 規制や訴訟によって取扱商品や提供地域が制限されることがある
  • 少額から参加できるため短期売買を繰り返しやすい

 

特に重要なのは、契約ごとに結果の判定条件が定められている点です。

自分の予想が実質的に当たっていても、契約上の条件を満たさなければYesが1ドルで決済されない場合があります。

購入前に判定基準や例外条件を確認する必要があります。

日本居住者はRobinhoodの予測市場を利用できる?

Robinhoodでイベントコントラクトを取引するには、米国居住者であることが条件です。

 

18歳以上で個人証券口座を保有し、Robinhood Derivativesの審査を受ける必要があります。

米国内でも州や商品によって取引制限があります。

 

日本に居住している人は、Robinhoodのイベントコントラクトを利用できません。

今回の決算は、日本で予測市場が直ちに普及することを示すものではなく、米国の個人投資家がどの商品へ関心を広げているかを示す事例です。

日本の仮想通貨市場への影響は?

米国の個人投資家が予測市場、米国株、オプションなどへ関心を広げれば、仮想通貨だけが短期取引の注目を集める状況ではなくなります。

暗号資産市場の取引高や話題性を見る際は、ほかの投機的な商品との競争も意識する必要があります。

 

ただし、Robinhoodの暗号資産事業も拡大が続いています。

予測市場の成長を「仮想通貨人気の終わり」と捉えるのではなく、個人向け金融プラットフォームが複数の商品を扱う方向へ変化していると見る方が適切です。

国内で暗号資産を取引するなら取引所を比較

Robinhoodのイベントコントラクトは日本居住者向けのサービスではありません。

一方、暗号資産については、日本国内の登録取引所を通じて売買できます。

国内取引所を選ぶ際は、取扱銘柄数だけでなく、販売所と取引所の違い、板取引の対象銘柄、売買手数料、スプレッド、暗号資産の入出庫条件を確認しましょう。

SBI VCトレード

SBIグループの国内取引所を利用したい人向け
SBI VCトレードでは、暗号資産の売買に加え、積立や貸コインなどのサービスも提供されています。

 

取引所形式の対象銘柄や注文方法は銘柄によって異なるため、利用前に公式サイトで最新情報を確認しましょう。

 

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Coincheck(コインチェック)

スマートフォンで価格確認や資産管理をしたい人向け
Coincheckは、アプリから暗号資産の購入や資産管理を行える国内取引所です。

 

販売所と取引所では対象銘柄や注文方法が異なります。取引前に利用する画面と売買条件を確認してください。

 

Coincheck

 

Coincheck公式サイトで詳細を見る

bitbank(ビットバンク)

複数の暗号資産を板で売買したい人向け
bitbankは、複数の暗号資産について取引所形式の現物取引を提供しています。

 

売買する銘柄ごとに、注文板、スプレッド、24時間取引高を確認して利用しましょう。

 

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OKJ

取扱銘柄や注文方法を比較したい人向け
OKJは、ビットコインをはじめ複数の暗号資産を取り扱う国内取引所です。

 

取引所形式の対象銘柄、注文方法、売買手数料、入出庫条件を比較して選びましょう。

 

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ビットコインを中心に国内取引所を検討したい人向け
bitFlyerは、ビットコインを含む複数の暗号資産を取り扱う国内取引所です。

 

販売所と取引所形式では、対象銘柄や取引条件が異なります。利用前に最新情報を確認してください。

 

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取扱銘柄や手数料だけでは決められない場合は、5つの質問に答えることで、利用目的に合った国内取引所を確認できます。

 

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よくある質問

予測市場とは何ですか?

将来の出来事が起きるかどうかについて、YesまたはNoのイベントコントラクトを売買する市場です。契約条件に沿って結果が確定すると、原則として正しい側は1ドル、誤った側は0ドルで決済されます。

Robinhoodの予測市場収益は暗号資産取引収益を上回りましたか?

2026年第2四半期のイベントコントラクト収益は1億5,600万ドル、暗号資産取引収益は1億ドルでした。イベントコントラクト収益が5,600万ドル上回っています。

仮想通貨から予測市場へ資金が移ったのですか?

直接的な資金移動は確認できません。商品ごとの収益と取引量は公表されていますが、暗号資産を売却した利用者が予測市場へ移ったかまでは開示されていません。

Robinhoodは暗号資産事業から撤退しますか?

撤退する方針は示されていません。Bitstampの買収、Robinhood Chain、分散型レンディング、欧州向け無期限先物など、暗号資産事業への投資を続けています。

日本からRobinhoodの予測市場を利用できますか?

日本居住者は利用対象外です。イベントコントラクトを取引するには、米国居住者であることが条件です。

まとめ:個人投資家の取引対象が広がっている

Robinhoodの2026年第2四半期では、イベントコントラクト収益が1億5,600万ドルとなり、暗号資産取引収益の1億ドルを上回りました。

イベントコントラクトの売買数量も、前年同期の10倍を超える136億契約へ増加しています。

 

一方、Robinhoodアプリの暗号資産取引高は前年同期比35%減の約183億ドルでした。

ただし、収益の計算方法や取引量の単位が異なるため、仮想通貨から予測市場へ資金が直接移ったとは判断できません。

 

今回の決算が示しているのは、個人投資家の取引対象が仮想通貨、株式、オプション、予測市場などへ広がり、Robinhoodの収益源も多様化していることです。

 

Robinhoodは予測市場を成長させる一方、Bitstamp、Robinhood Chain、レンディングなど暗号資産事業への投資も続けています。

仮想通貨と予測市場のどちらか一方を選ぶのではなく、複数の商品を1つのサービスで提供する総合金融プラットフォームへ変わっています。

 

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出典・参考

 

※本記事は、特定の金融商品、暗号資産、株式、イベントコントラクトの購入や売却を推奨するものではありません。

 

※イベントコントラクトや暗号資産には、価格変動、元本割れ、流動性、規制変更、システム障害などのリスクがあります。利用する場合は、公式サイトで最新の条件を確認し、自身の判断で行ってください。

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